フリーターの140万円の壁、イラストレーターの収入と扶養、税金はどうなる？徹底解説！

この記事では、フリーターとして働きながらイラストレーターの仕事もしている24歳女性の方の、140万円の壁に関する疑問にお答えします。具体的には、税金や扶養、社会保険について、イラストレーターとしての収入の見通しを踏まえながら、今後のキャリアプランを考える上で必要な知識を解説します。

フリーターの140万円の壁についてについて質問です。

24歳女性フリーター（学生ではない）で、現在実家暮らし、両親と本人の3人暮らしです。父の扶養のもとで就職活動をしながら、趣味のイラストが担当の目に留まり、お話をもらい、去年から現在までイラストの仕事を請け負っています。現状、フリーのイラストレーターと言ったところでしょうか。

先年度は、別途で接客アルバイトをしながらイラストの仕事もしておりました。その時の収入が98万円少しだったので、103万円を超えることもありませんでした。しかし、諸事情で接客アルバイトを辞め、今年度からイラストのみを仕事にして収入を得てきました。

請け負っている仕事がゲームのイラストなのですが、今春のリリース予定が今秋予定に延長され、自分が思っている以上にイラストの依頼を頂き、また報酬のアップ等の待遇をして頂いた結果、8月までの支払いで140万円を超えてしまいました。

月々決まった金額ではなく、6万円に満たない月もあれば、40万円近い月もあり、描いた量とその質によって金額の幅がとても大きいです。リリース予定間近という事で、請け負っている仕事の量も多く、今年度どの程度の収入になるか予定が立ちません。元々、調整ミスをしていた自分の責任なのですが、来年度、リリース後に同じ程度稼げるかと考えると答えはNOですし、就職活動をしているので、来年は父の扶養から抜けるという可能性が高いと思われます。

そこで質問です。103万円の壁、130万円の壁など色々あるようですが、141万円を超えた場合、結局の所どうなるのでしょうか。配偶者特別控除が受けられなくなるとだけ確認できました。

そういった知識がほとんどなく、また色々調べたものの、言葉の意味が分からなかったりと、恥ずかしい限りです。国民年金は、2年分を銀行振り込みでまとめ払いをしています。保険については、父の被保険者氏名の書かれる健康保険です。毎月の給与に関しては、小計+消費税-源泉徴収税-出精値引き=支払合計といった形で毎月もらっています。提示した金額に消費税などを取引会社がプラスし、最終支払合計で提示した金額をちょうど頂く形です。

父の給与は学生の頃に聞いたとき、曖昧にはぐらかされて以来、結局聞けずじまいです。ですが、配偶者特別控除から外れてしまうなら、私個人で保険に入らないといけないのですよね？

私自身がよく理解しておらず、文章が大変分かりづらいかもしれません。今後どう行動すれば良いのか、どの程度、お金がかかってしまうのかなどを教えていただければ嬉しいです。

1. 140万円の壁とは？扶養から外れるとどうなる？

まず、140万円の壁について解説します。これは、正確には「配偶者控除」や「配偶者特別控除」に関わる収入の壁のことです。ご相談者様のように、親の扶養に入っている場合、収入が増えると扶養から外れる可能性があります。

扶養とは？

扶養には、税法上の扶養と社会保険上の扶養があります。今回は税金と社会保険について解説します。

税法上の扶養: 扶養に入っていると、扶養者の所得税や住民税が軽減されます。ご相談者様の場合、親御さんの税金が軽減される可能性があります。
社会保険上の扶養: 扶養に入っていると、社会保険料（健康保険料や年金保険料）を自分で支払う必要がありません。ご相談者様は、親御さんの健康保険に加入している状態です。

103万円の壁:

パートやアルバイトなどで働く人がよく耳にするのが「103万円の壁」です。これは、年間の給与所得が103万円を超えると、所得税を自分で納める必要が出てくるというものです。ただし、103万円を超えても、すぐに扶養から外れるわけではありません。

130万円の壁:

社会保険上の扶養の基準となるのが、年収130万円です。年収が130万円を超えると、原則として自分で国民健康保険や国民年金に加入し、保険料を支払う必要が出てきます。

141万円の壁（配偶者特別控除）:

配偶者特別控除は、配偶者の所得が103万円を超えても、一定の範囲内であれば、扶養者の所得税を軽減する制度です。ご相談者様の場合、年間の所得が103万円を超えると、親御さんの所得税の配偶者控除は受けられなくなります。しかし、103万円を超えても、150万円までは親御さんの所得税が軽減される配偶者特別控除の対象となる可能性があります。150万円を超えると、配偶者特別控除の金額は段階的に減少し、201.6万円を超えると控除は適用されません。

ご相談者様の場合、8月までの収入が140万円を超えているため、今年度の収入によっては、親御さんの配偶者控除が一部または全部受けられなくなる可能性があります。また、社会保険上の扶養からも外れる可能性が高いです。

2. イラストレーターの収入と税金、社会保険の基礎知識

次に、イラストレーターとしての収入と税金、社会保険について詳しく見ていきましょう。

収入の種類:

イラストレーターの収入は、主に以下の2つに分けられます。

給与所得: 企業に雇用されてイラスト制作を行う場合、給与所得となります。源泉徴収が行われるため、確定申告の必要がない場合もあります。
事業所得: フリーランスとしてイラスト制作を行う場合、事業所得となります。確定申告が必要です。ご相談者様は、フリーランスとしてイラストの仕事をしているため、事業所得に該当します。

確定申告:

事業所得がある場合は、原則として確定申告が必要です。確定申告では、1年間の収入から必要経費を差し引いた金額（所得）に対して、所得税が課税されます。確定申告をすることで、所得税の還付を受けられる場合もあります。

必要経費:

イラスト制作に関わる費用は、必要経費として収入から差し引くことができます。例えば、

画材費（ペン、インク、紙など）
パソコン、タブレット、ソフトウェアの購入費用
通信費（インターネット回線料金など）
書籍代
セミナー参加費
打ち合わせにかかる交通費

などです。領収書やレシートを保管しておきましょう。

税金の計算:

所得税は、所得金額に応じて税率が変わる累進課税制度です。所得税の計算方法は以下の通りです。

収入から必要経費を差し引いて、事業所得を計算します。
事業所得から基礎控除などの所得控除を差し引いて、課税所得を計算します。
課税所得に税率をかけて、所得税額を計算します。

社会保険:

フリーランスの場合、社会保険は以下のようになります。

国民健康保険: 自分で加入し、保険料を支払います。
国民年金: 自分で加入し、保険料を支払います。ご相談者様は、国民年金を2年分まとめて支払っているとのことですので、これは正しい対応です。

消費税:

年間売上が1,000万円を超えると、消費税の課税事業者となります。消費税を納める必要が出てきます。ご相談者様は、まだ消費税の課税事業者ではないと考えられます。

3. 今後の具体的な行動ステップと注意点

ご相談者様が今後どのように行動すれば良いか、具体的なステップと注意点をご説明します。

収入の見積もり: まずは、今年度の収入がどの程度になるのか、正確に見積もりましょう。イラストの仕事の契約内容や、今後の仕事量を考慮して、収入の見通しを立てます。
税金の計算: 今年度の収入と経費を基に、所得税の見積もりを行いましょう。税理士に相談することもおすすめです。
扶養の確認: 親御さんの扶養から外れるかどうか、親御さんと相談し、税理士や税務署に確認しましょう。
社会保険の手続き: 扶養から外れる場合は、国民健康保険と国民年金への加入手続きが必要です。お住まいの市区町村の役所で手続きを行います。
確定申告の準備: 確定申告に向けて、収入と経費の記録をきちんと行いましょう。領収書や請求書を整理し、確定申告ソフトや会計ソフトの利用を検討しましょう。
キャリアプランの検討: 就職活動とイラストレーターとしての活動を両立させる方法を考えましょう。就職した場合の働き方や、イラストレーターとしての活動の継続について、具体的なプランを立てましょう。

注意点:

税金対策: 節税対策として、必要経費を漏れなく計上しましょう。青色申告を検討するのも良いでしょう。
資金管理: 税金や社会保険料の支払いに備えて、収入の一部を貯蓄しておきましょう。
情報収集: 税金や社会保険に関する情報は、常に最新のものを確認しましょう。税務署や専門家のアドバイスを受けることも重要です。
健康管理: フリーランスは、体調を崩すと収入に直結します。健康管理には十分注意しましょう。

4. イラストレーターとしてのキャリアプランを考える

ご相談者様は、就職活動をしながらイラストレーターとしての仕事も続けています。イラストレーターとしてのキャリアプランを考えることも重要です。

就職とイラストレーター活動の両立:

就職後も、イラストレーターとしての活動を続けることは可能です。副業として、週末や空いた時間にイラストの仕事を続けることができます。本業と副業のバランスを考えながら、無理のない範囲で活動しましょう。

イラストレーターとしてのキャリアパス:

イラストレーターとしてのキャリアパスは、様々です。例えば、

専門分野の確立: 特定のジャンル（ゲーム、書籍、広告など）に特化することで、専門性を高めることができます。
スキルアップ: デジタルイラスト、デザインスキル、マーケティングスキルなどを習得することで、仕事の幅を広げることができます。
人脈形成: クリエイター仲間やクライアントとのつながりを築くことで、仕事の機会を増やし、情報交換を行うことができます。
独立: 将来的には、フリーランスとして独立し、本格的にイラストレーターとして活動することも可能です。

ポートフォリオの作成:

自分の作品をまとめたポートフォリオを作成し、クライアントにアピールしましょう。オンラインポートフォリオや、SNSを活用して、作品を公開することも効果的です。

価格設定:

自分のスキルや経験、制作時間などを考慮して、適切な価格設定を行いましょう。相場を参考にしたり、クライアントとの交渉も必要です。

自己PR:

自分の強みや得意分野を明確にし、クライアントに効果的にアピールしましょう。自己PRは、ポートフォリオやSNS、面接など、様々な場面で活用できます。

継続的な学習:

イラストレーターとしてのスキルを向上させるために、常に新しい技術や情報を学び続けましょう。オンライン講座やセミナー、書籍などを活用して、自己研鑽に励みましょう。

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5. まとめ：140万円の壁を乗り越え、自分らしいキャリアを築くために

今回のケースでは、フリーターとしてイラストレーターの仕事をしている24歳女性の方の、140万円の壁に関する疑問にお答えしました。収入が増えることは喜ばしいことですが、税金や社会保険、扶養など、考慮すべき点も多くあります。ご自身の状況を正確に把握し、適切な対応を取ることが重要です。

今回の記事で解説した内容を参考に、今後の収入の見通しを立て、税金や社会保険の手続きを行いましょう。就職活動とイラストレーターとしての活動を両立させながら、自分らしいキャリアを築いていくことを応援しています。

最後に、今回の内容をまとめます。

140万円の壁は、税金や扶養に関わる収入の壁のこと。
103万円を超えると所得税が発生し、130万円を超えると社会保険への加入が必要になる。
141万円を超えると、親御さんの配偶者控除が受けられなくなる可能性がある。
フリーランスのイラストレーターは、事業所得として確定申告が必要。
収入と経費を正確に把握し、税金対策を行う。
就職とイラストレーター活動の両立、キャリアプランを検討する。

ご自身の状況に合わせて、専門家のアドバイスを受けながら、最適な選択をしてください。

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