介護士が直面する緊急時の対応と、施設選びで後悔しないためのチェックリスト
介護士が直面する緊急時の対応と、施設選びで後悔しないためのチェックリスト
この記事では、介護施設での緊急時対応に焦点を当て、特に夜勤中に利用者の容態が急変した場合の適切な行動と、施設選びの重要性について掘り下げていきます。介護士として8年の経験を持つあなたが、夜勤中に経験したつらい出来事を踏まえ、二度と同じ後悔をしないために、具体的な対策と知識を提供します。緊急時の対応、SS(ショートステイ)の利用、そして施設全体の体制について、深く理解を深めていきましょう。
緊急時の対応について質問させてください。私が夜勤中、利用者さんが救急搬送されました。その時の上司の対応に納得がいかず、専門職の先輩の皆様、回答宜しくお願いします。
私は27歳、介護歴は約8年の者です。
亡くなられた方は小規模多機能を利用されていた60代前半の利用者様です。
私が夜勤に入る3日前から嘔吐が続いており、ご家族も日中仕事で夜も遅くなる時もある為、緊急でSSを利用することになりました。次の日も嘔吐が治まることなく、食事も取れない状況で、施設連携の小さな内科の先生がきてくれ、吐き気止めと点滴、血液検査をしました。2日目も嘔吐が続いており水分も300ml以下。その日もSS利用。利用者さんは起きあがることもできない状況。
3日目は休みだったのですが、記録を読むと嘔吐も続き往診にて点滴施工。血液検査の結果は脱水症状との診断でした。その日もSS利用。水分がとれていないので排尿も1日1回~2回。
次の日夜勤で入りました。大きい病院で診てもらわないのか。家族付き添いの元受診はしないのか。体調不良の方をSSで預かっていいのか等、疑問に思いましたが上司は何かあったら連絡してといい帰りました。
夜勤中心配で嘔吐も30分起きにされ、利用者様に付きっきりの状況で0時頃には血圧が計れなくなり、手足の血色不良、冷感、首もとのみ発汗、spo2は温め全ての指で何度測っても79~82の間ですぐに管理者に報告し、救急搬送したほうがいいのではと伝えましたが、脈が触れて意識があるなら大丈夫。意識があるのに救急車呼んでもと言われ様子観察の指示。オンコールの主任に伝えても管理者が言うなら様子みようかと言われました。上司二人は現場には来てくれませんでした。
その2時間後に痙攣が起き容態が悪化し救急要請、人工マッサージ等行いましたが間に合わず亡くなられました。初めての経験で、利用者様を守れなかったこと、様子観察の指示がありましたが救急要請していればと何度も思いました。後悔しか残っていません。
今まで働いてきた施設では体調悪かったらすぐ受診してましたし対応も早かったです。今回の事があり、私は介護のお仕事からは離れました。
追記。上司に今回の件を職員全員で話し合いたいと伝えましたが、今更亡くなった人の事を話してもといわれました。後は辞める人間に言われてもと。申し送りもなければ利用者のケアカンも一度もしたことありません。
専門職の皆様、緊急時の対応、SSの事など回答宜しくお願いします。
1. 緊急時対応の基本:介護士が知っておくべきこと
介護の現場では、利用者の健康状態が急変することは珍しくありません。特に夜勤中は、限られた人員で多くの利用者のケアを行うため、迅速かつ適切な対応が求められます。今回のケースを教訓に、緊急時対応の基本を再確認しましょう。
1-1. 早期発見とアセスメントの重要性
利用者の異変を早期に発見するためには、日々の観察が不可欠です。バイタルサイン(体温、脈拍、呼吸数、血圧、SpO2など)の定期的な測定はもちろんのこと、表情、言動、食欲、排泄状況など、些細な変化にも注意を払う必要があります。異変を感じたら、記録を取り、客観的な情報に基づいてアセスメントを行いましょう。
- バイタルサインの測定: 定期的な測定と記録。異常値が出た場合は、記録を詳細に。
 - 全身状態の観察: 表情、皮膚の色、呼吸の状態、意識レベルなどをチェック。
 - 既往歴と服薬状況の確認: 利用者の病歴や服用中の薬を把握し、変化に備える。
 
1-2. 適切な情報伝達と報告
異変を発見したら、速やかに上司や医師に報告し、指示を仰ぐ必要があります。報告の際には、客観的な情報(バイタルサイン、症状、既往歴など)を正確に伝え、自分の判断も加えて、状況を明確に伝えましょう。口頭での報告だけでなく、記録にも詳細を残すことが重要です。
- 報告のタイミング: 異変を感じたら、速やかに報告。
 - 報告内容: 客観的な情報と、自分の判断を明確に伝える。
 - 記録の徹底: 報告内容と指示を記録に残す。
 
1-3. 救急搬送の判断基準
救急搬送が必要な状況を判断する基準を明確にしておくことが重要です。意識障害、呼吸困難、激しい胸痛、持続する嘔吐、高熱、痙攣など、生命に関わる可能性のある症状が見られた場合は、躊躇なく救急車を呼びましょう。迷った場合は、迷わず救急車を呼ぶことが、利用者の命を守るために重要です。
- 意識レベルの低下: 呼びかけへの反応がない、または応答が鈍い。
 - 呼吸困難: 呼吸が苦しそう、呼吸音が異常。
 - 激しい胸痛: 突然の胸の痛み、圧迫感。
 - 痙攣: 全身または一部の筋肉がけいれんする。
 - SpO2の低下: 79~82%は非常に危険な状態。
 
2. SS(ショートステイ)利用と緊急時の注意点
SS(ショートステイ)は、一時的に自宅での介護が困難な場合に利用されるサービスです。しかし、利用者の健康状態によっては、SSでの対応が難しい場合もあります。SS利用時の注意点と、緊急時の対応について解説します。
2-1. 利用者の健康状態の把握
SSを利用する前に、利用者の健康状態を詳細に把握することが重要です。既往歴、服薬状況、現在の体調、アレルギーの有無などを確認し、SSでの受け入れが可能かどうかを判断します。特に、今回のケースのように嘔吐が続いている場合や、脱水症状が見られる場合は、医療機関との連携が必要不可欠です。
- 健康状態の確認: 既往歴、服薬状況、アレルギーの有無を確認。
 - 体調の評価: 現在の症状、バイタルサインをチェック。
 - 医療機関との連携: 必要に応じて、医師や看護師に相談。
 
2-2. 緊急時の対応計画
SS利用中に緊急事態が発生した場合の対応計画を、事前に立てておく必要があります。救急搬送の手順、家族への連絡方法、医療機関との連携方法などを明確にしておきましょう。夜勤帯は、人員が限られるため、特に注意が必要です。
- 救急搬送の手順: 救急車の呼び方、搬送先の病院などを確認。
 - 家族への連絡: 緊急時の連絡先を確認し、速やかに連絡。
 - 医療機関との連携: 医師や看護師との連携体制を構築。
 
2-3. 医療処置の範囲
SSでは、医療行為(点滴、注射など)は原則として行えません。医療処置が必要な場合は、医療機関への受診が必要となります。SSのスタッフは、利用者の状態を観察し、異変があれば速やかに医療機関に連絡し、指示を仰ぐ必要があります。
- 医療行為の制限: 医療処置は原則として行えない。
 - 状態観察の徹底: バイタルサインの測定、症状の観察を徹底。
 - 医療機関への連絡: 必要に応じて、医師や看護師に相談。
 
3. 施設選びで後悔しないためのチェックリスト
今回のケースのように、緊急時の対応が不十分な施設を選んでしまうと、取り返しのつかない事態を招く可能性があります。施設選びの際には、以下のチェックリストを参考に、施設の体制や対応能力をしっかりと確認しましょう。
3-1. 施設の体制
- 医師や看護師の配置: 常勤の医師や看護師がいるか、または連携している医療機関があるか。
 - 緊急時対応マニュアル: 緊急時の対応手順が明確に定められているか。
 - 研修制度: 職員向けの緊急時対応に関する研修が定期的に行われているか。
 - 情報共有の仕組み: 職員間の情報共有がスムーズに行われる体制があるか。申し送りやケアカンファレンスの実施状況を確認しましょう。
 
3-2. 緊急時の対応能力
- 救急搬送体制: 救急車の手配、搬送先の病院との連携がスムーズに行えるか。
 - 医療機関との連携: 連携している医療機関との連絡体制が整っているか。
 - 夜勤体制: 夜勤帯の職員配置、緊急時の応援体制は十分か。
 - 記録の徹底: 記録の重要性を理解し、日々の記録がきちんと行われているか。
 
3-3. 職員の質
- 専門知識と技術: 職員の専門知識や技術レベルは高いか。
 - コミュニケーション能力: 職員間のコミュニケーションが円滑に行われているか。
 - チームワーク: チームとして協力し、問題解決に取り組む姿勢があるか。
 - 倫理観: 利用者の尊厳を守り、誠実に対応する姿勢があるか。
 
3-4. 事前の情報収集
- 施設の評判: 施設の評判を、インターネットや口コミサイトで確認。
 - 見学: 実際に施設を見学し、施設の雰囲気や職員の対応を確認。
 - 説明: 施設の担当者から、詳細な説明を受け、疑問点を解消。
 - 入居者や家族の声: 入居者やその家族の声を聞き、施設の満足度を確認。
 
4. 介護士として、そして人として
今回の出来事は、あなたにとって非常に辛い経験だったと思います。しかし、この経験を無駄にせず、今後のキャリアに活かしていくことが重要です。以下に、介護士として、そして人として、どのように成長していくかについて、アドバイスをします。
4-1. メンタルケア
今回の経験による精神的な負担は計り知れません。一人で抱え込まず、信頼できる人に相談しましょう。専門家のカウンセリングを受けることも有効です。心身ともに健康な状態で、介護の仕事に向き合うことが大切です。
- 信頼できる人への相談: 家族、友人、同僚など、信頼できる人に話を聞いてもらう。
 - 専門家のカウンセリング: 専門家のカウンセリングを受け、心のケアを行う。
 - 休息: 十分な休息を取り、心身をリフレッシュさせる。
 
4-2. キャリアアップ
介護の仕事は、経験を積むことで、さらに専門性を高めることができます。資格取得や研修への参加を通じて、スキルアップを目指しましょう。また、より良い環境で働くために、転職を検討することも一つの選択肢です。
- 資格取得: 介護福祉士、ケアマネージャーなどの資格取得を目指す。
 - 研修への参加: 専門知識や技術を習得するための研修に参加する。
 - 転職: より良い環境で働くために、転職を検討する。
 
4-3. 再発防止への意識
今回の経験を活かし、二度と同じ過ちを繰り返さないために、できることを考えましょう。緊急時対応に関する知識や技術を習得し、日々の業務に活かすことが重要です。また、施設全体の改善を促すために、積極的に意見を発信することも大切です。
- 知識と技術の習得: 緊急時対応に関する知識や技術を習得する。
 - 情報収集: 最新の医療情報や介護技術に関する情報を収集する。
 - 意見の発信: 施設全体の改善のために、積極的に意見を発信する。
 
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5. まとめ:後悔を力に変えて、より良い介護を
今回の経験は、あなたにとって非常に辛いものでしたが、この経験を無駄にせず、今後の介護人生に活かしていくことが重要です。緊急時の対応、SS利用時の注意点、そして施設選びの重要性を理解し、二度と同じ後悔をしないように、積極的に行動しましょう。あなたの経験は、他の介護士にとっても貴重な教訓となります。困難を乗り越え、より良い介護を提供できるよう、応援しています。
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