35歳、ASDグレーゾーンの息子を持つ親御さんへ:就労支援とキャリアアップへの道
35歳、ASDグレーゾーンの息子を持つ親御さんへ:就労支援とキャリアアップへの道
今回の記事では、35歳になる息子さんの就労について悩んでいる親御さんからのご相談にお答えします。息子さんはASD(自閉スペクトラム症)のグレーゾーンと診断され、これまでの就労経験が続かず、今後のキャリアについて模索している状況です。この記事では、息子さんの特性に合わせたキャリアプランの構築、就労支援サービスの活用、そして親御さんができるサポートについて、具体的なアドバイスを提供します。ASDグレーゾーンの方々が、自分らしく活躍できる社会参加を実現するためのヒントをお届けします。
先日に続いて別件のご相談をさせて下さい。
八方塞がりの状態ですので、何かしら少しでもご助言を戴ければと思い失礼を承知の上で投稿致しました。
息子(次男)は今年35歳になります。幼い頃から気性が荒く、保育園や学校では少々問題児扱いでした。
一時期私が入退院を繰り返し、スキンシップが足りなかったのと、その間夫が荒れていて長男に暴言を繰り返していたのを、幼くてターゲットを逃れていた次男が見ていたのが原因(面前DV?)かもしれないと思いますが、もって生まれた特性がずっと気になっていました。
市の総合保健福祉センター・県の精神保健福祉センターに相談し、小学6年〜中学時の不登校を機に本人も生き辛さを感じ、精神科病院の思春期外来(特に病名は付かず、特段の治療も助言もなかった為徐々に足が遠のきました。)、長じては若者サポートステーションの戸を叩き(ここも担当者と合わず10年通って辞めました。)、複数の心療内科も受診してきました。
それぞれ対処療法しか得られず、就業しても続かず、未だに社会的引きこもりの状態です。今現在、2週間毎に社会福祉協議会でカウンセリングを受けています。
社協からの提案もあり、本人も希望して数ヶ月待ちで精神科病院の発達障害の検査を受けたところ、ASDグレーゾーン(病名を付ける程ではない)・IQが90で低目との診断でした。 心理士が診断の説明を淡々と報告する中、息子は現実を受け止めきれず放心状態でした。
今後の方向性としては、心理士からは「短期長期の目標を決め、規則正しい生活をする」との話がありましたが、それは既に十数年続けてきた旨を伝え、その上で新たな方向性を教えて欲しいと伝えたところ、心理士からは「とにかく検査の結果は以上です。」との事。医師からは「特に治療法はないので必要なら眠剤か安定剤を処方しましょうか?希望があればASDの診断書も書けなくもないので、その時は仰って下さい。」との事。 息子は「これでは通院する意味がない」と諦めてしまいました。
今唯一繋がっている社協を通じて、またボランティアや短期就労を紹介して貰うしかないのか、『4070』問題を目前に心を痛めています。仕事が続かない理由は「強い言葉での叱責(幼少期のフラッシュバック?)」や「過度なノルマ(積極的にメモしても頭の中で処理しきれない)」らしいのですが、『グレーゾーン』ではどうしたら良いのか途方にくれています。
先日某医療関係サイトにご相談してところ、精神科での薬物療法(リスペリドン等)提案がありましたが、不登校時に通院した思春期外来で一時期処方された薬(リタリン)の後遺症が酷く、身体から抜くのに暫く掛かったので、本人は薬物療法は其の場凌ぎでしかないと拒否しています。
成人した息子に私が出来る事は限られていますし、これからどうしたら良いのか分かりません。何でも良いのでどうかご助言をお願いします。
1. ASDグレーゾーンの理解と受け入れ
まず、息子さんがASDグレーゾーンと診断されたことについて、深く理解し、受け入れることが重要です。ASDは、社会性、コミュニケーション、行動パターンに特徴が見られる発達障害の一つです。グレーゾーンとは、診断基準を満たすほど症状が顕著ではないものの、特性が見られる状態を指します。この理解は、息子さんの特性に合わせたサポート方法を考える上で不可欠です。
ASDの特性の理解:
- 社会性の困難: 人とのコミュニケーションや関係性の構築に苦労することがあります。
- コミュニケーションの偏り: 言葉の解釈や、非言語的なサイン(表情やジェスチャー)の理解に困難を抱えることがあります。
- こだわりと興味の偏り: 特定の物事への強い興味や、ルーティンへのこだわりが見られることがあります。
- 感覚過敏または鈍麻: 音、光、触覚など、特定の感覚に対して過敏または鈍感であることがあり、これが日常生活に影響を与えることがあります。
グレーゾーンの特性:
- ASDの特性が、診断基準を満たすほど顕著ではない。
- 人とのコミュニケーションや社会的な場面で、独特の振る舞いをすることがある。
- 特定の状況下で、強い不安やストレスを感じやすい。
- 興味や関心が限定的で、特定の分野に深く没頭することがある。
息子さんの場合、過去の経験から「強い言葉での叱責」や「過度なノルマ」が、仕事が続かない原因として挙げられています。これは、ASDの特性である感覚過敏や、情報処理能力の偏り、コミュニケーションの困難さなどが影響している可能性があります。これらの特性を理解し、適切なサポートを提供することが重要です。
2. キャリアプランの構築
ASDグレーゾーンの方々が、自分の強みを活かし、働きがいのある仕事を見つけるためには、個々の特性に合わせたキャリアプランを構築することが重要です。以下に、具体的なステップと考慮すべきポイントを説明します。
ステップ1: 自己理解を深める
- 強みと興味の特定: 息子さんの得意なこと、興味のある分野を具体的に洗い出します。例えば、特定の情報収集が得意、細かい作業が得意、特定の分野に関する知識が豊富など、具体的なスキルや興味を把握します。
- 弱みの認識: 苦手なこと、困難に感じることを明確にします。例えば、対人コミュニケーション、マルチタスク、時間管理など、具体的な課題を特定します。
- 特性の理解: ASDグレーゾーンの特性が、仕事上でどのような影響を与えるかを理解します。例えば、感覚過敏がある場合は、静かな環境での作業が適しているかもしれません。
ステップ2: 職業の選択肢を検討する
- 強みを活かせる職業: 息子さんの強みを活かせる職業を検討します。例えば、データ入力、プログラミング、研究職、専門的な知識を活かせる仕事など、具体的な職種をリストアップします。
- 弱みをカバーできる環境: 苦手なことをサポートしてくれる環境や、得意なことを活かせる環境を探します。例えば、コミュニケーションが苦手な場合は、一人で黙々と作業できる仕事や、上司との密な連携が取れる職場などが適しているかもしれません。
- 興味のある分野: 息子さんの興味のある分野に関連する仕事を探します。興味のある仕事は、モチベーションを維持しやすく、長く続けられる可能性が高まります。
ステップ3: スキルアップと準備
- 必要なスキルの習得: 希望する職種に必要なスキルを習得するための方法を検討します。例えば、オンライン講座、職業訓練、専門学校など、具体的な学習方法を検討します。
- 就職支援サービスの活用: 障害者向けの就職支援サービスを活用し、専門家のアドバイスを受けながら、就職活動を進めます。
- ポートフォリオの作成: 自分のスキルや実績をアピールするためのポートフォリオを作成します。
具体的な職業の例:
- プログラマー: 論理的思考力や集中力を活かせる。
- データ入力: 細かい作業が得意な方に適している。
- Webデザイナー: デザインやクリエイティブな作業に興味がある場合に適している。
- 事務職: ルーティンワークが得意な方に適している。
- 研究職: 特定の分野への深い知識や探求心がある場合に適している。
3. 就労支援サービスの活用
ASDグレーゾーンの方々が、就労を成功させるためには、専門的な支援を受けることが重要です。以下に、利用できる就労支援サービスと、その活用方法を説明します。
1. 障害者就業・生活支援センター(地域障害者職業センター)
- サービス内容: 就職に関する相談、職業評価、職場実習、求職活動の支援、就職後の定着支援など、幅広いサポートを提供しています。
- 利用方法: お住まいの地域のセンターに相談し、利用の手続きを行います。
- メリット: 専門的な知識と経験を持つスタッフが、個別のニーズに合わせた支援を提供してくれます。
2. 就労移行支援事業所
- サービス内容: 就職に向けた訓練、職場体験、求職活動のサポート、就職後の定着支援などを行います。
- 利用方法: お住まいの地域の事業所を探し、見学や体験を経て、利用を申し込みます。
- メリット: 職場でのコミュニケーションスキルや、仕事の進め方など、実践的なスキルを習得できます。
3. 就労継続支援事業所(A型・B型)
- サービス内容: 雇用契約を結び、賃金を得ながら働くA型と、雇用契約を結ばずに作業訓練を行うB型があります。
- 利用方法: お住まいの地域の事業所を探し、見学や体験を経て、利用を申し込みます。
- メリット: 自分のペースで働きながら、スキルアップや社会参加を目指せます。
4. ハローワーク
- サービス内容: 求人情報の提供、職業相談、職業訓練の案内など、就職に関する幅広いサポートを提供しています。
- 利用方法: お住まいの地域のハローワークに相談し、利用の手続きを行います。
- メリット: 多くの求人情報にアクセスでき、専門の相談員からアドバイスを受けられます。
5. その他の支援
- 精神科医やカウンセラー: 精神的なサポートや、就労に関するアドバイスを受けられます。
- 家族会や当事者会: 同じ悩みを持つ人たちと情報交換や交流ができます。
就労支援サービスの選び方:
- 息子のニーズに合ったサービスを選ぶ: 息子さんの特性や希望する働き方、スキルレベルなどを考慮して、最適なサービスを選びます。
- 事業所の雰囲気を確認する: 見学や体験を通して、事業所の雰囲気やスタッフとの相性を確認します。
- サポート体制を確認する: どのようなサポートが受けられるのか、具体的な内容を確認します。
これらの就労支援サービスを積極的に活用し、専門家のアドバイスを受けながら、就職活動を進めることが重要です。
4. 親御さんができるサポート
息子さんの就労を成功させるためには、親御さんのサポートが不可欠です。以下に、親御さんができる具体的なサポート方法を説明します。
1. 理解と受容:
- 息子の特性を理解する: ASDグレーゾーンの特性を理解し、息子の個性として受け入れます。
- 焦らない: 就職活動や仕事がスムーズに進まない場合でも、焦らず、息子のペースに合わせてサポートします。
- 肯定的な言葉をかける: 息子の努力や成長を認め、励ましの言葉をかけます。
2. コミュニケーション:
- 積極的に話を聞く: 息子の悩みや不安に寄り添い、じっくりと話を聞きます。
- オープンな対話: 互いに率直な気持ちを伝え合い、信頼関係を築きます。
- 適切なアドバイス: 息子の状況に合わせて、適切なアドバイスや情報を提供します。
3. 環境調整:
- 休息できる環境: 疲れたときに休める場所を確保し、心身ともにリラックスできる環境を整えます。
- 生活リズムのサポート: 規則正しい生活リズムを維持するためのサポートを行います。
- 情報提供: 就労支援サービスや、利用できる制度に関する情報を提供します。
4. 専門家との連携:
- 医師やカウンセラーとの連携: 息子の状況を共有し、専門家からのアドバイスを受けます。
- 就労支援サービスとの連携: 就労支援サービスの担当者と連携し、息子の就労をサポートします。
- 家族会の活用: 同じ悩みを持つ親御さんたちと情報交換や交流を行い、サポート体制を築きます。
5. 経済的なサポート:
- 生活費のサポート: 就職活動中や、就労が安定するまでの間、生活費をサポートします。
- 金銭管理のサポート: 必要に応じて、金銭管理に関するアドバイスやサポートを行います。
- 制度の活用: 障害者向けの各種制度(障害年金、手当など)を活用します。
親御さんのサポートは、息子さんの自己肯定感を高め、就労への意欲を維持する上で非常に重要です。焦らず、息子のペースに合わせて、寄り添いながらサポートを続けることが大切です。
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5. 仕事が続かない原因への対策
息子さんが仕事が続かない原因として、「強い言葉での叱責」と「過度なノルマ」が挙げられています。これらの問題に対する具体的な対策を以下に示します。
1. 強い言葉での叱責への対策:
- 過去のトラウマの理解: 過去の経験(幼少期のフラッシュバックなど)が原因である場合、専門家(カウンセラーや精神科医)に相談し、トラウマを軽減するための治療やカウンセリングを受けることを検討します。
- 職場環境の選定: 叱責が少ない、または適切なコミュニケーションを重視する職場を選びます。例えば、上司や同僚とのコミュニケーションが円滑で、困ったときに相談しやすい環境が理想的です。
- コミュニケーションスキルのトレーニング: 感情コントロールや、自己表現のスキルを向上させるためのトレーニングを受けます。
- 自己肯定感を高める: 成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めることで、叱責に対する耐性を高めます。
- 情報共有と理解促進: 職場の上司や同僚に、自身の特性を伝え、理解を求めます。
2. 過度なノルマへの対策:
- タスク管理スキルの習得: タスクを細分化し、優先順位をつけ、計画的に取り組むためのスキルを習得します。
- メモの取り方の工夫: 情報を整理しやすく、記憶に残りやすいメモの取り方を工夫します。例えば、色分け、図解、キーワードの活用など、自分に合った方法を見つけます。
- 職場との連携: 上司や同僚に相談し、ノルマの調整や、業務の分担について相談します。
- 集中力を高める工夫: 作業環境を整え、集中力を高めるための工夫をします。例えば、静かな環境で作業する、タイマーを使って集中力を維持するなどです。
- 休息の確保: 適度な休憩を取り、集中力を維持します。
3. その他の対策:
- 感覚過敏への対策: 音、光、触覚など、特定の感覚に対する過敏さがある場合は、作業環境を調整します。例えば、ノイズキャンセリングイヤホンを使用する、明るさを調整する、触覚刺激を避けるなどです。
- 情報処理能力のサポート: 情報を整理しやすくするためのツールや、方法を検討します。例えば、マインドマップ、箇条書き、図解などです。
- ストレス管理: ストレスを軽減するための方法を学びます。例えば、リラックスできる趣味を持つ、運動をする、瞑想をするなどです。
これらの対策を組み合わせることで、息子さんが仕事で直面する困難を軽減し、長く働き続けられる可能性を高めることができます。
6. 成功事例と専門家の視点
ASDグレーゾーンの方々が、どのようにして就労を成功させているのか、具体的な事例を紹介します。また、専門家からのアドバイスも交え、より実践的な情報を提供します。
成功事例1: プログラマーとして活躍するAさん
- 状況: Aさんは、ASDグレーゾーンと診断され、コミュニケーションが苦手で、対人関係に苦労していました。しかし、プログラミングに対する強い興味と、集中力という強みを持っていました。
- 取り組み: 就労移行支援事業所を利用し、プログラミングスキルを習得しました。また、コミュニケーションスキル向上のためのトレーニングを受け、自己理解を深めました。
- 結果: プログラマーとして就職し、現在はチームの一員として活躍しています。
- ポイント: 自分の強みを活かせる職種を選択し、専門的なスキルを習得することで、就労を成功させました。
成功事例2: データ入力の仕事で活躍するBさん
- 状況: Bさんは、ASDグレーゾーンと診断され、細かい作業が得意で、ルーティンワークを好んでいました。
- 取り組み: ハローワークの紹介で、データ入力の仕事に就きました。職場では、上司や同僚の理解を得て、自分のペースで仕事を進めることができました。
- 結果: 現在も、データ入力の仕事で安定して働いています。
- ポイント: 自分の特性に合った仕事を選び、周囲の理解を得ることで、長く働き続けることができました。
専門家の視点:
- 精神科医C先生: 「ASDグレーゾーンの方々が就労を成功させるためには、自己理解を深め、自分の強みを活かせる仕事を選ぶことが重要です。また、周囲の理解とサポートも不可欠です。」
- キャリアコンサルタントDさん: 「就労支援サービスを積極的に活用し、専門家のアドバイスを受けながら、就職活動を進めることが大切です。また、親御さんのサポートも、大きな力となります。」
これらの成功事例や専門家の視点を参考に、息子さんの特性に合わせたキャリアプランを構築し、就労支援サービスを活用し、親御さんができるサポートを行うことで、息子さんが自分らしく活躍できる社会参加を実現できる可能性は十分にあります。
7. まとめと今後の展望
この記事では、35歳、ASDグレーゾーンの息子さんの就労について、具体的なアドバイスを提供しました。ASDグレーゾーンの特性を理解し、キャリアプランを構築し、就労支援サービスを活用し、親御さんができるサポートを行うことで、息子さんが自分らしく活躍できる社会参加を実現できます。
重要なポイントのまとめ:
- ASDグレーゾーンの特性を理解し、受け入れる。
- 自己理解を深め、強みを活かせるキャリアプランを構築する。
- 就労支援サービスを積極的に活用する。
- 親御さんができるサポートを行う。
- 仕事が続かない原因への対策を講じる。
今後の展望:
- 息子さんの自己肯定感を高め、就労への意欲を維持する。
- 専門家との連携を強化し、継続的なサポート体制を築く。
- 社会全体で、ASDグレーゾーンの方々への理解を深め、働きやすい環境を整備する。
息子さんの就労に関する問題は、決して一人で抱え込む必要はありません。専門家や周囲の人々と連携し、息子さんの特性に合わせたサポートを提供することで、必ず道は開けます。焦らず、一歩ずつ、息子さんの未来を切り開いていきましょう。
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