専門職成年後見人の報酬、親族の金銭負担はどこまで? 弁護士・行政書士に依頼する前に知っておくべきこと
専門職成年後見人の報酬、親族の金銭負担はどこまで? 弁護士・行政書士に依頼する前に知っておくべきこと
この記事では、成年後見制度における専門職後見人の報酬と、親族が抱える金銭的な負担について、具体的な情報と対策を解説します。成年後見制度は、認知症や精神疾患などにより判断能力が低下した方の財産管理や身上監護を支援するための重要な制度ですが、専門職後見人に依頼する場合、費用に関する不安を抱える方も少なくありません。この記事を読むことで、専門職後見人の報酬体系を理解し、不当な費用を支払うリスクを減らすための知識を得ることができます。
まず、今回のご相談内容を以下にまとめます。
認知症の義父の成年後見人をたてることを考えているのですが、万が一後見人として第三者の専門職(弁護士、行政書士など)が選ばれた場合に備えて、そういった場合の私(被後見人の親族)の金銭負担がどれくらいになるのか試算しておきたいと思っています。
そこで自分なりに色々と調べ、裁判所にも説明を聞きに行きましたが、裁判所に質問してもよく分からないことがあったため、どなたか教えていただけると助かります。
第三者の専門職の方が成年後見人になった場合、裁判所が認めた報酬が被後見人の財産から専門職後見人に支払われますよね。私が調べた範囲では、その報酬以外に専門職後見人への謝礼金は必要無いものと理解しておりました。
しかし、実際に専門職後見人をたてている知人から、その報酬以外にも被後見人の親族から専門職後見人に金銭を支払わないといけないという話を耳にし、衝撃を受けました。
その知人の話では、例えば被後見人が入院して病院への支払いが必要で専門職後見人に支払いをしてもらうだけで、動いてもらう依頼料として親族から数万円を支払わなければ専門職後見人が動いてくれないということです。その知人は、そういった費用がかさんで毎月すごい額になるので、高齢で病気がちなのに働きに出ないとやっていけないそうです。
これを聞いて、行政書士を目指している別の知人に確認してみたところ、『成年後見人になった専門職は、言い値で被後見人の親族からお金をふんだくれる。だから絶対に成年後見人は親族がなった方がいい。』と言われました。
裁判所でもそのことについて質問してみました。すると裁判所の説明の方は、『実際に専門職の方に動いてもらう手間賃などは別途親族の方が払っているようですが、どれくらいの額になるかは分かりません。私たちは関係ありません』と仰っていました。
私はてっきり、そういった手間賃も含めた報酬として被後見人の財産から引かれるものと思っていましたし、そういった裏報酬みたいな金銭負担が親族にのし掛かってくることは役所や裁判所が発行している成年後見人のガイドブックにも一切記載されていません。
これが本当なら、専門職後見人は報酬を二重取りしていることになるし、それを見逃しているばかりかガイドブックにそのことを記載しない行政はいささか無責任だと思ってしまいます。
長々と書いてしまいましたが、私が知りたいのは以下の点です。
- 専門職後見人に、裁判所が決めた報酬以外の報酬を被後見人の親族が支払わされるのは一般的で合法のことですか?
- その額は専門職後見人の言い値ですか?(相場が分かる方はそれも教えてください)
- その額をできるだけ抑えたい場合、何かできることはありますか?
おそらく、『親族が後見人になればいいだけ』という回答がくるかと思いますが、私は被後見人になる義父とは遠く離れた地に住んでおり、裁判所の方から『後見人に選ばれる可能性は低い』とはっきり言われていますので、そういった回答は無しでお願いします。
1. 専門職後見人の報酬体系:基本と追加費用
成年後見制度における専門職後見人の報酬は、大きく分けて2つあります。1つは、裁判所が決定する報酬であり、これは被後見人の財産から支払われます。もう1つは、親族が支払う可能性のある追加費用です。この追加費用について、多くの方が疑問や不安を抱いています。
1-1. 裁判所が決定する報酬
裁判所が決定する報酬は、後見人の職務内容や被後見人の財産状況によって異なります。一般的には、被後見人の財産額に応じて報酬額が変動し、定期的に支払われます。報酬額の目安は、裁判所の運用や地域によっても異なりますが、以下のような基準が用いられることがあります。
- 基本報酬: 月額2万円~6万円程度(財産額による)
- 付加報酬: 財産管理に関する特別な業務(不動産の売却など)を行った場合に加算される
これらの報酬は、原則として被後見人の財産から支払われるため、親族が直接負担する必要はありません。しかし、財産が少ない場合や、特別な事情がある場合は、報酬額が減額されることもあります。
1-2. 親族が支払う可能性のある追加費用
問題となるのは、この追加費用です。専門職後見人が、裁判所が決定した報酬以外に、親族に対して別途費用を請求することは、法的に禁止されているわけではありません。ただし、その費用がどのような名目で、どのようなサービスに対して請求されるのか、明確に説明される必要があります。主な追加費用としては、以下のようなものが考えられます。
- 事務手数料: 書類作成や手続き代行など、日常的な業務に対する費用
- 交通費: 被後見人の自宅や病院への訪問にかかる交通費
- 宿泊費: 遠方への移動が必要な場合の宿泊費
- 特別報酬: 緊急時の対応や、特別な業務に対する報酬
これらの費用は、専門職後見人と親族との間で合意の上で決定されることが一般的です。しかし、費用が不透明であったり、高額であったりする場合、トラブルに発展する可能性もあります。
2. 追加費用の相場と注意点
追加費用の相場は、一概には言えません。専門職後見人によって、また、業務内容によって大きく異なるからです。しかし、相場を知っておくことで、不当な請求を避けることができます。
2-1. 追加費用の相場
追加費用の相場は、あくまで目安として捉えてください。具体的な費用は、専門職後見人と事前にしっかりと話し合い、見積もりを取ることが重要です。
- 事務手数料: 1時間あたり5,000円~10,000円程度
- 交通費: 実費(公共交通機関利用の場合は運賃、自家用車利用の場合はガソリン代など)
- 宿泊費: 実費
- 特別報酬: 業務内容によって変動(例:不動産売却の場合、売却額の1%~3%程度)
2-2. 注意点
追加費用を支払う際には、以下の点に注意しましょう。
- 費用の内訳を明確にする: 何に対して、いくらの費用が発生するのか、詳細な内訳を必ず確認しましょう。
- 見積もりを取る: 事前に見積もりを取り、費用総額を把握しましょう。
- 契約書を作成する: 費用に関する合意事項を、書面(契約書)に残しておきましょう。
- 疑問点は質問する: 費用に関して少しでも疑問がある場合は、遠慮なく質問しましょう。
- 複数の専門家と比較検討する: 複数の専門職後見人から見積もりを取り、比較検討することも有効です。
3. 追加費用を抑えるための対策
追加費用を抑えるためには、事前の準備と、専門職後見人とのコミュニケーションが重要です。
3-1. 事前の準備
成年後見制度を利用する前に、以下の準備をしておきましょう。
- 情報収集: 成年後見制度に関する情報を収集し、制度の仕組みを理解しておきましょう。
- 専門家選び: 信頼できる専門職後見人を探し、相談してみましょう。
- 財産整理: 被後見人の財産を整理し、管理しやすい状態にしておきましょう。
- 親族間の協力: 親族間で役割分担を決め、協力体制を築いておきましょう。
3-2. 専門職後見人とのコミュニケーション
専門職後見人とのコミュニケーションを密にすることで、費用に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
- 定期的な報告: 専門職後見人から、定期的に業務内容や費用の報告を受けましょう。
- 疑問点の解消: 費用に関する疑問点は、すぐに質問し、解消しておきましょう。
- 要望の伝達: 費用を抑えたい場合は、その旨を専門職後見人に伝え、相談しましょう。
- 記録の保管: 専門職後見人とのやり取りや、費用の支払いを記録しておきましょう。
3-3. その他
その他、以下の方法も検討してみましょう。
- 地域の相談窓口の活用: 市町村の高齢者相談窓口や、弁護士会、司法書士会などの相談窓口で、無料で相談することができます。
- 成年後見制度利用支援事業: 経済的な理由で専門職後見人の費用を負担することが難しい場合は、成年後見制度利用支援事業を利用できる可能性があります。
4. 専門家への相談:弁護士、行政書士、司法書士
成年後見制度に関する疑問や不安を解消するためには、専門家への相談が不可欠です。弁護士、行政書士、司法書士など、それぞれの専門分野や得意分野が異なりますので、ご自身の状況に合わせて適切な専門家を選びましょう。
4-1. 弁護士
弁護士は、法律に関する専門家であり、成年後見制度に関する幅広い知識を持っています。後見開始の申立て手続きから、財産管理、身上監護まで、総合的なサポートを受けることができます。また、専門職後見人としての経験も豊富であり、トラブルが発生した場合の対応も得意としています。
4-2. 行政書士
行政書士は、官公署への書類作成や手続き代行を専門としています。成年後見制度に関する書類作成や、手続きのサポートを受けることができます。また、成年後見人としての経験を持つ行政書士もいます。
4-3. 司法書士
司法書士は、登記や法律に関する専門家であり、成年後見制度に関する知識も豊富です。後見開始の申立て手続きや、財産管理に関するサポートを受けることができます。また、専門職後見人としての経験を持つ司法書士もいます。
専門家を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- 専門分野: 成年後見制度に関する専門知識や経験があるか。
- 実績: 過去の相談実績や、解決事例を確認する。
- 費用: 費用体系が明確で、納得できる金額であるか。
- 相性: 相談しやすい雰囲気で、親身になってくれるか。
複数の専門家に相談し、比較検討することをおすすめします。
もっとパーソナルなアドバイスが必要なあなたへ
この記事では一般的な解決策を提示しましたが、あなたの悩みは唯一無二です。
AIキャリアパートナー「あかりちゃん」が、LINEであなたの悩みをリアルタイムに聞き、具体的な求人探しまでサポートします。
無理な勧誘は一切ありません。まずは話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなるはずです。
5. 成功事例と専門家の視点
成年後見制度に関する成功事例や、専門家の視点を知ることで、より具体的な対策を立てることができます。
5-1. 成功事例
ここでは、成年後見制度を利用して、円満に財産管理や身上監護が行われた事例を紹介します。
- 事例1: 認知症の高齢者の財産を、専門職後見人が適切に管理し、詐欺被害から守ることができた。
- 事例2: 専門職後見人が、被後見人の生活環境を改善し、より質の高い生活を送れるようになった。
- 事例3: 親族と専門職後見人が協力し、被後見人の意思を尊重した上で、最適な介護サービスを選択することができた。
これらの事例から、専門職後見人が、被後見人の生活を支える上で、重要な役割を果たしていることがわかります。
5-2. 専門家の視点
成年後見制度に詳しい専門家は、以下のように述べています。
- 弁護士A: 「専門職後見人は、被後見人の権利を守り、財産を適切に管理する義務があります。親族の方々は、専門職後見人と協力し、被後見人の生活を支えることが大切です。」
- 行政書士B: 「追加費用については、事前にしっかりと説明を受け、納得した上で契約することが重要です。疑問点があれば、遠慮なく質問し、解決しておきましょう。」
- 司法書士C: 「成年後見制度は、被後見人の生活を守るための制度です。専門家と親族が協力し、被後見人の意思を尊重した上で、最適な支援を提供することが重要です。」
専門家の視点から、成年後見制度の重要性と、専門家との連携の重要性が強調されています。
6. まとめ:専門職後見人の報酬と親族の負担を理解し、適切な対策を
この記事では、専門職後見人の報酬体系と、親族が抱える金銭的な負担について解説しました。専門職後見人の報酬は、裁判所が決定する報酬と、親族が支払う可能性のある追加費用に分けられます。追加費用は、専門職後見人との合意の上で決定されますが、不透明であったり、高額であったりする場合があります。
追加費用を抑えるためには、事前の準備と、専門職後見人とのコミュニケーションが重要です。情報収集、専門家選び、財産整理、親族間の協力など、事前にできることを行いましょう。また、専門職後見人との定期的な報告、疑問点の解消、要望の伝達など、コミュニケーションを密にすることで、費用に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
成年後見制度に関する疑問や不安を解消するためには、専門家への相談が不可欠です。弁護士、行政書士、司法書士など、それぞれの専門分野や得意分野が異なりますので、ご自身の状況に合わせて適切な専門家を選びましょう。複数の専門家に相談し、比較検討することをおすすめします。
成年後見制度は、認知症や精神疾患などにより判断能力が低下した方の財産管理や身上監護を支援するための重要な制度です。専門職後見人の報酬と親族の負担を理解し、適切な対策を講じることで、安心して制度を利用することができます。
“`
最近のコラム
>> タバコとキャリアの狭間で揺れるあなたへ:禁煙と転職を成功させるための自己診断チェックリスト